episode42 うつと休職 図書館 ②

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高校の時に図書館通いにはまり本を読み漁りました。

その時、係の人が図書館司書の資格の話をしてくれました。

「給料は安いけどねw」

とのことでしたが、いい仕事だなあと憧れたものでした。

その後も仕事で嫌なことがあると図書館司書の資格をとったほうが

良かったのかなあ、と物思いにふけることもしばしばでした。

 

そして今回の毎日の図書館通い。日々違う図書館に通います。

しかしそれにより図書館司書のイメージが少し変化してしまいました。

 

「閲覧室では飲食禁止です」

「閲覧室でスマホいじりだけするのはご遠慮ください」

「閲覧室で寝ないでください」

日本経済新聞が紛失します。持ち帰りが続くようなら設置を取りやめます」

「週刊誌のクルスワードパズルは記入しないでください」

「トイレットペーパーの持ち帰りは禁止します」

 

それぞれの図書館の壁にある張り紙です。なんと種類の多いことか。

一日いると窓口に「あの人がパン食べてる」「高校生がスマホしてる」

「おじいちゃんのイビキがうるさい」とクレームが入るのが見えます。

ここもクレーム社会なのでした。

その都度、係員が該当者に注意しに行きます。おそらく本業より

対応時間が長いでしょう。

当然平日なので相手はほとんどご老人。

「うっせーなー俺の勝手だろ!」

「あんたの給料は税金だろ!」

「え?あんだって? 聞こえないけど? あんだって?」

「だから寝てねーよ、目をつむってただけだよ!」

 

図書館も楽なように見えて大変なようです。。。。

残念ながら仕事柄聞き入ってしまい

「あ、そこはその言い回しは危険だなあ」

「かぶせたらそりゃ激昂するって」

「このおばちゃん対応うまいわあ」

と読書に集中できない自分がいます。。。

 

 

 

 

 

episode41 うつと休職 図書館 ①

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ということで、しばらくは図書館通いです。

!!!

もう至福の時間です。

無数の本たちが手に取ってください、待ってくれています。

普段なら苦情の電話を受けている時間です。

たまに図書館を訪れる時もありましたが多く時間をとれないので

駆け足で回って焦りながら本を探していました。

でも今や時間は捨てるほど生まれました。

端の棚から順番に一段ずつゆっくり背表紙を眺めていきます。

これだけでもとても贅沢です。

そして2、3冊本を選び閲覧室に向かいます。

静かな空間で時間をたっぷり使って読書ができる幸せ。

こんな日が来るとは夢にも思いませんでした。

しばらくしたら休憩として新聞コーナーに行きます。

最近は新聞紙を手にすることはほとんどありませんでした。

電車の中ではスマホ版、残業が終わったら今日は何か事件があったか

パソコン版、家に帰ったらやはりパソコン版で新聞ニュースを

をせせこまと検索する日々でした。

しかし図書館には新聞全紙並んでいます。

片っ端から手に取り記事の最初から最後まで読んでみます。

以前テレビでお年寄りが

「新聞はすべての記事を読み込んでいます」

と仰っていましたが正直

「暇でいいね~」

くらいの感想でしたが今はそれが体現できる現実。

やっぱり新聞は紙媒体でバサバサさせながらで見るのが一番です。

そして図書館あるある、が帰ろうと出口に向かっている際

「あ、これも読みたかった~」で

と読みたい本を見つけてしまうこと。

もちろん今でもありますが

「じゃあ明日はこの本から読むとするか」

という、優雅な結論に。

なんというストレスフリーな穏やかな日々なのでしょう。

 

 

 

図書館につづく道

図書館につづく道

 

 

 

 

Episode40 うつと休職 定期券代

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病院の先生からは「ゆっくりすることと引きこもりにならないよう散歩を

心がけてください」とアドバイスがありました。

会社からは交通費の支給がありその定期券はあと2か月残りがあります。

この分はおそらく有給期間なので自己負担は不要でそのままもらえるものと

思います(その後、会社から返還請求は出ていません)

それなのでこの2か月間はこの定期券を最大限利用することにしました。

 

その区間内の観光スポットを検索。結構知らないところもあります。

そして前述しましたように本を読むのが好きなので図書館も検索。

すると驚くことに図書館だらけ。各駅に3軒ずつくらいありました。

 

散歩するコースは山ほどありそうです。

なんだか少し嬉しくなってきました。

 

しかし定期券って乗車駅から降車駅の間、すべて乗り降り自由になっています。

これ必要でしょうか。通勤、通学のためなのですから他の用事でその間の駅で

乗り降りする場合は運賃取っても良いと思いますが。

まあ今回は大変助かりますけど。

 

 

 

 

 

Episode39 うつと休職 朝食

 

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睡眠の次は食事です。

今までの朝食と言えば、熱めの朝シャワーをしたあとパックご飯を2分レンジでチン、

それに野菜ふりかけをかけて1分でかきこみます。そのあとペットボトルの

ウーロン茶を流し込んで家を駆け出ます。準備を入れて6分で終わらせていました。

 

こんな粗食でも朝食は採らないと嫌なたちでしたのでこれでも満足でした。

でも今は使い切れないほどの時間があります。

朝シャワーも不要になりました。

朝起きるとスーツに着替える必要もなくパジャマのまま朝食の用意をします。

トマトとレタス、緑茶、インスタント味噌汁をプラスするようになりました。

 

そして今まではキッチンでテレビを見ながら立って食べていましたが

今はベランダでのんびり食べています。

 

実は子供のころから空をボーーーーーっとみるのが好きなんです。

朝焼け、夕焼け、星空。 太陽、雲、星、月の移り行く風景をただ眺めるだけなの

ですがそれだけで満足。

 

朝の空気の中、デッキチェアーに腰かけてまずは暖かいお茶をゆっくりすすります。

雲が、ふわーーーーっと流れていきます。

1分1秒を争っていた今までの慌ただしい朝が嘘のようです。

悲しいかな気が付かなかったことは都心であるも鳥が多かったということです。

鳩、カラス、すずめ、ヒヨドリムクドリセキレイ

子供のころ実家の庭で見ていた鳥たちが

鳴き声轟かせたり、おおらかに飛んで行ったり。こんな朝の風景があったなんて。

 

こうやって朝の空気を感じて暖かいものをゆっくり味わうのが人間にとって

本来の朝食だと再認識したものです。

 

 

一日がしあわせになる朝ごはん

一日がしあわせになる朝ごはん

 

 

 

 

 

episode38 うつと休職  夢

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出勤しなくてよいとなったらまずすることは目覚まし時計を

かけないことから始めました。

社会人になって25年、新人時代から無遅刻無欠勤で通してきました。

目覚まし時計は乾電池式とコンセント式の2個。

休日もセットしていましたからこ学生時代以来25年ぶりのことです。

 

ここのところはいつも仕事の内容の夢でうなされ夜中に目が覚めて

いました。

もう出勤する必要もなくなったのでそれがなくなることを期待しましたが

それが逆に作用するのか

「え 10時? あああ寝過ごしたあああ!」

「ええ? 定時に出勤したはずなのにもう皆仕事を始めている!」

という夢を見ることが続きました。

 

ただそれも2週間くらいするとなくなりました。

今までは床に就くのが憂鬱でしたが、今では「ふう寝るか」と、

ほんわかした気持ちで布団にもぐりこむことができるようになりました。

安心して睡眠をとれるのがなにより、本当になにより嬉しいです。

 

 

 

episode37 うつと休職 職場への連絡②

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翌日、また職場に電話を入れました。

するとトップの部長に電話が回されました。

「おう、大丈夫か」

実は昨日の次長は今年転勤してきた方であまり面識はないのですが

部長は新入社員時部署の先輩であり呑み、野球観戦、カラオケなどで

お世話になった方です。

「すまんな、そんななるまで気づかず」

「いえ、至らず大変ご迷惑をおかけします」

その後、人事部からの通達を部長が説明してくれます。

・次の通院時に診断書をもらってほしい。

・病欠にすると冬の一時金に影響するので有休を優先しておく。

・内外部からのメールを放置することはできないためパソコンを

 開いた状態にさせてもうらう。

・休職するにあたって書面での手続きは不要。

等々

 

「まあ有休捨てるほど残ってたから(笑)今までの分もゆっくり

 休んでくれや。しばらくは仕事のことは考えたらだめだぞ」

 

これでいよいよ休職生活に入ることになりました。

 

 

うつ病・躁うつ病で「休職」「復職」した人の気持ちがわかる本 (こころライブラリーイラスト版)

うつ病・躁うつ病で「休職」「復職」した人の気持ちがわかる本 (こころライブラリーイラスト版)

 

 

 

 

Episode36 うつと休職 職場への連絡①

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episode時系列が前後しますが初診通院→1週間かけて持ちクレームを0件に→

身辺整理終了と進んできました。

身辺整理がついた翌週の月曜にいよいよ上司に休職の連絡をします。

 

「え?休み?なんだ風邪でもひいた?(笑」

「いえ、実は心療内科に通っておりまして、しばらく休養をいただきたい

 のですが」

「うおっ し、診療・・・」

 

上司も相当ショックだったようでしばらく言葉が出ず

「人事部には自分から報告しておく。明日また連絡をもらえないか」

ということで、とりあえず休職ファーストコンタクトが終了しました。

 

直属の上司は上昇志向が大変強く、部下から休職者が出ると

人事評価に影響が出てしまうかもしれません。

その点では大変申し訳なく思います。

 

でももう後戻りはできません。

 

 

 

心療内科 (中公新書 (29))

心療内科 (中公新書 (29))

 

 

 

 

 

 

 

episode35 うつと休職 通院⑥

 通院f:id:supocan:20171121211442p:plain

 

「よ、よろしくお願いします」

「はいよろしくお願いします、はいおかけください」

診察室に入ると無機質の若い声で軽く招き入れられました。

 

顔をみると20代半ば?に見えます。 言わば子供位の年代です。

「どういう具合か教えていただけますか」

さっきの問診票は使用されていない模様です・・・

問診票と同じ内容を伝えます。

大学ノートに小学生みたいな字ででメモされています。

目線はあげずノートとパソコンのディスプレイを交互に見やります。

心療内科のマニュアルなのでしょうか。

 

「では仕事の内容について教えてください」

一日の業務量、人員体制、クレーム内容を訊かれていきます。

まるで職場の上司に面談されているようです。

正直なさけなくなってきます。

しかし診断書を書いてもらうためには辛坊です。

 

「わかりました。ではまず睡眠をとれるようにから始めましょう。

薬を処方しておきます。では1か月後にまた来てください。」

診察時間は5~6分でした。

目が合ったのは最後の日程調整の時だけでした。

 

診察室を出ると次の患者さんがすぐ入っていきました。

流れ作業です。

とりあえずとっかかりは無事に終了しました。

 

これでもし仕事管理がうまく行き休職できるようになったら

通院を続けることになります。

(実際通院することになりました)

 

本日とうとう、正式にうつ患者にあいなりました・・・。

 

診療明細 初診料282点 投薬68点 通院精神療法600点 費用9500円

                         自己負担2850円                   

処方された内容 レクサプロ錠 ロゼレム錠     自己負担2100円

 

ちなみに帰宅してググったら先生の年齢は35歳でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

episode34 うつと休職 通院⑤

 

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問診票を出し終えふたたび待合室にもどり診察を待ちます。

レイアウトとしては待合室は学校形式で全部のソファーが前を向いています。

そしてその先にドアが3つありそれぞれ部屋で先生が診察をしています。

薄暗い待合室から明るい診察室へ呼ばれ機械的にコンベアー方式で順々にすすんで

行きます。まるで動物病院で次々と処理されていく感じがします。

そして呼ばれ方は

「〇〇さん、〇〇〇〇さん、1号室へお入りください」

とアナウンスされます。

最近は個人情報にうるさく、歯医者では看護師さんが本人のところまで呼びに来たり

人間ドックでは番号で呼ばれていました。

しかしここでは苗字そのあとフルネームで呼ばれます。

こうでもしないとここではスムーズに運営できないのでしょう。

50分待ってようやくうつ左衛門が呼ばれました。

心療内科でフルネームで呼ばれるのはやはり抵抗があります。

部屋のドアの前まで来て振り返り患者さんの顔を一通り確認します。

知っている人はいませんでした。

安堵してドアをあけいよいよ診察室に入ります。

 

 

リカちゃん ドキドキちょうしんき!リカちゃん病院

リカちゃん ドキドキちょうしんき!リカちゃん病院

 

 

episode33 うつと休職 通院④

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おそるおそる目を開けると・・・

そこには先ほどの受付の無表情な係員さんの顔がありました。

「診察の前にこの問診票へ記入してください」

ペーパーボードとボールペンを渡されます。

病院と言えば歯医者に数回しか通ったことがありません。

歯医者でも当然初診の際、問診票を書かされます。

しかし今回はちょっとその知っている量とは違ったものでした。

◇酒、タバコの状況について。

 ここまではふつうの問診内容と同じです。

 

◇現在の症状を教えてください。

 ・頭痛・吐き気・目がよく見えない・ふるえ・しびれ・言葉のもつれ・手足が不自由

 ・ひきつけ・気を失った・物忘れ・思考力が衰えた・まちがった行動・人柄が変わっ 
  た・考えがまとまらない・眠れない・食欲がない・性欲がない・元気がない

 ・何をするのも億劫・元気が良すぎる・実際にないものが見えたり聞こえたりする

 ・何となく周囲が変わった・自分のことを他人が変な目で見る・皆が噂している

 ・乱暴になった・その他自由記入欄

◇その症状はいつごろから始まりましたか。

◇元来の性格について。

 ・無口・内気・孤独・現実的ではない・粘り強い・くどい・爆発的・世話好き

 ・円満・交際好き・現実的・見栄坊・大げさ・甘えん坊・わがまま・神経質

 ・完全にしないと気がすまない・心配性・几帳面・責任感が強い・意志が弱い

 ・うそをつく・冷たい・粗暴・熱しやすい

◇学歴について

◇出身地について。

◇職業暦について。

◇親の職業について。

◇兄弟の職業について。

その他質問が続き問診票は何枚にもわたります。

そして最後は家系図を書かされます。各人の年齢、性格まで。

 

ここまで書かされるのですね。

思わず周りの目を盗んで写メを撮っちゃいました。

てかこれって患者本人が書く内容でしょうか。家族向けのようですが。

 

もう超超個人情報です(涙

たぶん、近所で猟奇的な犯罪が発生したら警察は真っ先にここの問診票ファイルを見に来るんでしょうね。そしてその後一軒一軒訪問と。

その都度ピンポーンが鳴ることになるのでしょうか・・・。

 

正直、診断書が目的なので診断書がもらえそうな回答を次々としていきます。

そしてようやく疲労困憊のまま問診票を書き終え受付に返しにいきました。

 

 

病院の実力 2017 総合編 (YOMIURI SPECIAL 106)

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