episode31 うつと休職 通院②

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いいよ病院に電話です。

「はい〇〇病院でーす」

想定外の若い看護婦さんの明るい声で始まりました。

前頁でも触れましたように習慣として電話相手をつい女優さんで

思い浮かべてしまいます。声の感じから石原さとみさんでした(笑

心療内科の初診をお願いしたいのですが」

「いままで診察うけたことはありますかー」

「いえ、はじめてです」

「はーい、ではカウンセラーに代わりますのでお待ちくださーい」

 

カ、カウンセラー・・・いきなり大事になりそうです。

 

緊張してまちます。

保留メロディ音がなります。

まちます。

保留メロディ音がなります。

まちます。

 

3分ほど待ちました。とても長く感じました。

 

「大変お待たせしましたね」

うってかわって落ち着いたおばさんが出てきました。

声の感じからは市原悦子さんです。(笑

いきなりラスボス感です。

「大変失礼ですがこれからいくつか質問をさせてください。

 今の段階では個人情報はききませんからよろしいですか」

「は、はい」

「まず今の症状を教えてください」

「仕事に追われストレスから寝られない状態です」

「食事はとれていますか?」

「とれています」

「同居家族は何名ですか?」

「独居です」

等々10分ほど問診が続きました。

 

「わかりました。お話をきいた限りではあなたの症状であれば当病院よりも

 まずはクリニックなどのところで診察を受けたほうがよさそうです。

 うちは歴史のある病院でね、言っては何ですが動物園状態ですから

 あなたのような方が来るとビックリしちゃうと思いますよ」

 

し、しまった!

つい緊張のうえいつもの仕事モードで電話の受け答えをしていました。

診断書が目当てなのでもっと深刻な演技をしなければいけませんでした。

また一からクリニックで始めるのも面倒ですし。

て、てか動物園?? ちょっと怖いんですけど。

どうしよーか迷いましたが

「そこのところ何とかそちらの病院でお願いしたいのですが」

「そうですか。わかりました。でも本当に来院の際はビックリしないで

 くださいね。」

念をおすほど!?

「仕事をしているようですけど平日の通院は無理ですね。土曜日だけ?

 では来週の土曜日でどうでしょうか?」

 

とっとと終わらせたいので

「きょ、今日お願いできませんか?」

「土曜日は午前中だけですが家は近いですか?」

「ち、近いです。お願いします」

「では先生の予定を確認しますのでお待ちくださいね」

 

また保留メロディがなり3分ほど待たされます。

 

「あのね土曜日は患者さんが多いのね。ただ若い先生の方は

 今日空きがありました。あなたの症状なら若い先生でも

 大丈夫だと思いますからよろしいかしら」

 

「は、はいお願いします。すぐ行きますので」

 

診断書が目当てなので重苦しい先生より若い先生のほうが

願ったりかなったりです。

 

以上、30分ほどの電話でようやく、なんとか予約が終わりました。

診察時間は午前中だけですので保険証を握ってすぐに家を後にしました。

 

 

 

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