Episode15 うつと消費者保護

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日本では消費者保護が叫ばれてて久しくなります。

企業の横暴から個人を守ろう、ということからそのような考え方の環境です。

 

しかし電話の第一声から

「てめー、ふざけんじゃーねーぞーこのヤロー!」

と始まることもあります。

初対面の若い女性によくこんな言葉を発せられると逆に感心するくらいです。

現場としてはこんな方を顧客にしてしまうと今後が大変になるので

この段階で関係を断ち切るために、すぐに電話を切ってしまいたいところです。

「それでは当社ではなく他をあたってください、ガチャリ」

キッパリとこのセリフが言えればどんなに楽なことでしょう。

 

ただ残念ながらそれは許されません。

企業としてはそのようなお客様でも接点がある限りなんとか営業を続けること、

また監督官庁も直接苦情がこないように、企業段階で食い止めるよう

懇切丁寧な顧客対応を求めるよう指導が入ります。

こちらから電話を切るなんてことは一切許されません。

 

当方に落ち度があるクレームはとにかく謝罪を行い組織として全力で対応策を

練らなければならないため時間はかかりません。変な言い方になりますが

このケースは楽なパターンです。

「誠に申しわけございませんでした。当方としましてこれこれこのように

 させていただきたいと存じますが、いかがでございましょうか」

「まー、すぐにそういった対応判断したことは誠意があると評価しようか」

と多くの場合解決します。

 

しかし無理難題をふっかけてくるクレームは対処の方法がありません。

「いたしかねます」

「客がやれって言ってんだからつべこべ言わずやりゃーいいんだよ!」

と平行線が続き延々とクレーム対応に時間がかかってしまいます。

解決策のない長いトンネルのクレーム対応は本当にストレスが高まります。

本来であればその分の時間を他の営業に有効的に使いたいところです。

 

この無駄な時間と労力が現在の日本経済不況の一端を担っているといっても

言い過ぎではないと感じています。

 

そろそろ、「消費者保護」の観点を考え直して企業側としても「断る権利」を

主張してもいい時代になっているのではないでしょうか。